効率のよい照明

 電球型蛍光灯は、白熱電球の4~5倍のエネルギー効率である。LED(発光ダイオード)照明はさらに効率が高くなってきている。 LEDは、最初は道路信号用に普及が進展した。さらに、自動車用ランプ、TVやパソコン用ディスプレイのバックライト光源として使用されている。このような分野での量産効果によりコストが低下して、一般照明用の製品化が進展している。LED照明の生産には、電機メーカーと化学メーカーが競合しており、どちらも最終製品のLED照明の生産を行っている。蛍光灯の生産には真空設備などの大型投資が必要であるが、LED照明の生産に関しては、半導体製造部分を除くと、組み立て工程だけあればよいので中小企業が参入しやすいという点もある。


発光ダイオード(LED)

・高輝度、低消費電力、長寿命
・効率:現状は蛍光灯と同様だが効率向上の可能性大
・現状でも経済性のある用途
 - 非常口誘導灯(1年中点灯)
 - 道路交通信号(全国に98万個、80W→20W)
 - 工場内画像処理用(電球が切れない)
 - 自動車用ヘッドランプ(電力消費が小さい、視認性がよい)に利用されている
・一般照明用製品が実用化されコスト低下が始まっている

LED(発光ダイオード)の効率向上(光源の効率:ルーメン)

LED(発光ダイオード)の効率は急激に向上し、一般照明用の製品が発売された。60W相当で消費電力は約7W。価格はまだ1,800~3,000円と高いが、寿命は4万時間、蛍光灯よりも省電力になっている。LED電球の製造には大規模真空設備は不要である。



高効率照明

電球型蛍光灯は1,000時間以内に白熱灯よりも経済的である。最近は白熱灯と同じ大きさ、演色性能も向上し、点滅寿命は2万回、広範に利用可能になっている。LEDは2,500時間で白熱灯より経済的である。白熱灯は2012年には生産が完全に停止された。照明用LEDランプは、性能的には、すでに蛍光灯のレベルに近づいており、2020年をすぎるころには、蛍光灯ランプの2倍の効率になるものと想定できる。長期的には照明用LEDランプは、白熱灯と蛍光灯に完全に代替するものと見られる。そのほかにも、自動車用、広告デイスプレイ用、プロジェクター用など多方面に利用される可能性が広がっている。